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プラズマ深窒化

炉
脆弱化合物層の生成を抑制しながら、深い窒化深さ(120µm)と高い表面硬さ(1200HV)を実現した次世代プラズマ深窒化処理です。
耐摩耗性やPVDコーティング複合化が要求される高精度な金型や機械部品に最適です。

P:プラズマ(Plasma)、R:ラジカル(Radical)
I:イオン(Ion)、Z:究極(ultimate )、E:エコ(Eco)

高機能パルス放電プラズマ窒化技術・PRIZE(プライズ)

高機能なバイポーラパルスDCプラズマ電源の採用により、イオンを抑制したラジカル主体のプラズマを発生できます。脆弱化合物層(窒化鉄化合物)の有無、窒化拡散層の深さを自在 にコントロール、理想の窒化層を形成できます。プラズマによるワークの発熱を抑制でき、低温処理が可能です。処理不要部を容易にマスキングできます。

窒化深さ120μm、エッジまで均一な窒化層を形成

金型や機械部品用の耐摩耗性向上には、窒化処理による表面硬化が有効です。

断面硬さ分布(SKH51基材)

ガス/プラズマ窒化処理における窒化深さは比較的浅い50~70µm(基材+50HV判定)が一般的です。脆弱化合物層フリー深窒化「PRIZE120」の窒化深さは従来比2倍の120µmと深く、深さ40µmまでは非常に高い硬さが得られます(SKH51基材では≒1200HV)。窒化層から基材内部まで硬さを緩やかに変化させることで、窒化層の剥離や脱落を抑制しています。処理温度は480℃、ダイス鋼やハイス鋼の焼戻し温度以下で処理でき、硬さ低下や寸法変化がありません。

エッジ部の断面観察像(SKD61基材)

プラズマ深窒化処理ではエッジ部へのイオン集中により局部的に窒化が進行する場合があります。
PRIZE120はバイポーラパルス制御により微弱プラズマを形成するため、エッジ部でも平坦部と同じ深さの窒化層が得られます。

窒化処理後も光沢を維持

最表面に脆弱化合物層が生成されないため、処理後も表面光沢を維持できます。
PRIZE処理後のPVDコーティングも可能です。

PRIZE120+PVDコーティング

PVDコーティング複合処理の場合でも、優れた膜密着性を示します。(下図:PRIZE120+TiAlN)
PRIZE120+TiAlN複合処理

高荷重耐摩耗性

深く硬い窒化層により、高荷重雰囲気 においても損傷が小さく、鋼に過酷な 用途でも優れた耐摩耗性を示します。(高荷重ボールオンディスク摩耗試験:φ6アルミナボール、荷重:800N、距離:100m)

耐熱性

一般的に窒化処理品を大 気加熱すると、窒化層の窒素成分と酸素成分が置換し、硬さが低下します。
PRIZE120は深い窒化層に多くの窒素成分を含有しており、大気加熱500℃ 以下であれば1000HV以上 の高い硬さを維持します。

PRIZE120

耐摩耗性や表面仕上げ維持を重視される高精度金型や機械部品に最適な脆弱化合物層フリー深窒化処理です。

窒化深さ120μm(基材+50HV基準、SKD61)
処理温度480℃
対応サイズφ750×750L、500kg
対応材種窒化鋼、ダイス鋼、ハイス鋼、プリハードン鋼、構造用鋼など
(非対応材種)ステンレス鋼、Al合金、Ti合金、SS鋼(合金レス鋼)など

PRIZE120+PVD

各種PVDコーティングとの複合化に対応し、更なる耐摩耗性アップ、耐熱性およびトライボロジー特性の付与を実現します。

対応PVDコーティングTiN、TiCN、CrN、TiAlN、Acro、Acro9、Acro9-P
ファインFT、ファインFC、ファインFG
スムースMX、スムースCX、スムースAX、DLC、DLC-i
非対応PVDコーティングdiXis-TiN、diXis-TiCN、diXis-TiAlN、diXis-CrN、diXis-Acro
(深穴内面コーティング)

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