1. ホーム>
  2. 製品情報>
  3. PVDコーティング>
  4. DLCタイプ

DLCタイプ

圧倒的な低摩擦特性を実現するDLCコーティングです。金型や機械部品向けの高密着DLCと、アルミ合金切削工具向けの水素フリー薄膜 DLC-iをラインナップしています。

ダイヤモンドライクカーボン

DLC はダイヤモンドライクカーボンの略で、sp2+sp3混成軌道結合した炭素を含むアモルファス炭素の総称です。ダイヤモンドに近い構造により硬いことが大きな特徴です。非常に高価なダイヤモンドに比べ、低コストで様々な材料の表面に生成することができます。

DLCの分類

硬さと靭性をバランスさせたa-C:H構造 ⇒ DLC
ダイヤモンドに迫る高密度なta-C構造 ⇒ DLC-i、DLC-ib

圧倒的に低摩擦

DLCコーティング(DLC/DLC-i/DLC-ib)は油潤滑の有無に関わらず、圧倒的に低い摩擦係数を示します。
DLCは強固なC-C結合により化学的に安定であり、相手材に対し低い親和性を示します。

新世代トライボコーティング

射出成形金型の離型性向上

樹脂の射出成形では離型性や耐食性を改善するため、金型表面にPVDコーティングを施すケースが増えています。
PP(ポリプロピレン)射出成形における離型力を測定した結果、DLCコーティング金型は他の表面処理より低い離型力を示します。
特に鏡面仕上げの金型(Ra0.1以下)では、DLCコーティングによる離型力の低減が著しい傾向があります。

アルミ合金成形金型の凝着低減

アルミや銅などの軟質金属を加工する場合、凝着が発生して本来の精度が得られない場合があります。
アルミ合金の成形金型にDLCコーティングを施すことで、金型表面のアルミ凝着を抑制できます。
アルミや銅の切削加工において、DLCコーティングにより構成刃先の生成を抑制することが可能です。

基材と強固に密着

DLCは非常に硬く、相手材に対し低い親和性を示すことから、基材との密着性は低くなることが知られています。
DLC/DLC-ibはDLC層と基材の間に密着層を生成することで、優れた密着性を示します(DLC-iはDLC層のみ)。
一般的なDLCが苦手とする高荷重雰囲気においても、DLC本来の低摩擦特性を発揮することができます。

寸法変化が極小

高精度な製品では、数µmの膜厚増加により公差オーバーや切れ味の悪化を招くことがあります。
DLCは薄い膜厚でも優れた膜特性を発揮、特にDLC-i/DLC-ibは極めて薄く、超高精度金型に対応します。

低温処理で様々な材料に対応

金型や工具は様々な耐熱温度の材料が使用されており、コーティング温度が悪影響を及ぼす場合があります。
DLCコーティング(DLC/DLC-i/DLC-ib)の処理温度は220℃と圧倒的に低く、様々な材料に対応します。

25年の処理実績

年間200,000アイテム以上のDLCコーティング処理を行っています。
長尺対応(最大1000mm)アッシング装置により、除膜再コーティングに対応します。
3種類のラインナップ(DLC/DLC-i/DLC-ib)から加工条件に最適な膜種を提案致します。
お客様の用途に応じてDLC構造のカスタマイズが可能です。

国内最大級の処理サイズ

最大搭載サイズは国内最大級のφ750×1200H(有効エリアφ700×800H)、最大重量は360kgです(DLCのみ)。

ラインナップ

膜種DLCDLC-iDLC-ib
外観色ブラックレインボーレインボー
膜厚1~2.5μm<0.2μm<0.3μm
硬さHIT24GPa34GPa34GPa
表面粗さ
(母材 Ra:0.01, Rz:0.1)
Ra<0.02,Rz<0.2Ra<0.02,Rz<0.2Ra<0.02,Rz<0.2
耐熱温度~400℃~400℃~400℃
処理温度<220℃<220℃<220℃
処理サイズφ750×1200φ500×600φ510×505
最大重量360g180kg180kg

SUS系部品の粉末焼結成形

低摩擦で剥がれにくいDLCにより、粉によるカジリを抑制できます。
・ 金 型:超硬焼嵌めダイス
・ 成形材:SUS系粉末
・ 効 果:カジリ抑制

アルミ合金(A6063)の穴あけ

鋭利な刃先を維持できるDLC-iが、構成刃先の形成を防ぎます。
・ 工 具:φ1mm 超硬ドリル
・ 被削材:A6063(肉厚2mm)
・ V=30m/min, f=0.05mm/rev

ペットボトルプリフォーム成形

従来DLC-iに比べ、ステンレス系金型(SUS420J2など)との密着性が向上し、金型寿命が大幅に向上しました。

DLCに関するお問合せ

ホームページお問い合わせフォームをご利用下さい。
製品情報
技術情報
会社情報
採用情報
お問い合わせ
SDGsの取組み

PDFをご覧いただくためには、PDF閲覧用ソフトAdobe Acrobat Reader DCが必要です。
Adobe Acrobat Reader DCは、こちらから無料でダウンロードできます。

Get ADOBE READER